暖かいので航空公園へ行きました。運良く誰もいません。
もう二度とくまのリードは解くまいと、かつてここで思ったはずなのに、最近は脱走もしない、良い子になったしとリードを解いたのが間違いでした。懲りない親です。
つかず離れず遊んでいました。随分離れて行きました。
川辺の藪に入っていきました。
そろそろ帰ろうと呼ぶと、遠くから走って戻ってきました。
ここからが大変でした。近づいて来て側に来るかと思いきや、ちょろちょろして戻ってきません。鬼ごっこで鬼をおちょくっているような振る舞い。腹が立つけど、今回僕はぐっと我慢しました。
車を走らせたら追いかけてきて一緒に走ります。バテテぶっ倒れるのを期待してたのだけど、適当に追いかけるのをやめてどっか見えなくなってしまいました。
挙句、畑の水溜りで水を飲み、道路を渡って民家の庭に入り、こっちの事を無視。ユキがビスケットで呼んでも、ビスケットを齧ったらすかさず逃げます。野生の目つきに変わりました。体や首筋をあちらこちらにこすり付け、毛もドロドロ。とっても後悔しました。
もうあんな奴知らない。見つけてそばに近寄ると、ハッとして逃げます。
チョームカつきます。もうすぐ日が落ちるというのに。。。
追いかけても逃げるし、車を動かしてもついて来なくなりました。
もうあんな奴要らない。。。そう言いながら駐車場に車を止め車中でラジオを聴きながら、苛立ちを押さえて待ちました。
ふと民家の方から道路を渡って、車のほうへ戻ってきたので帰って来たかと思いきや、距離を置いて車の中を伺っています。
ドアを開けると慌てて逃げ、土手の方へ行ってしまった。
くそぉ~あやろう。ぐっと堪えて、車近づけ窓から優しい声で語りかけました。
「くまぁ~そろそろお家へ帰ろう?」「....」助走もつけずに
まるでキツネのように高くジャンプして、溝を渡りました。
薄暗くなったのでもう一度車を近づけ、ドアを開け車の中から呼びました。
こちらを気にはしてるけど、知らぬ顔。「くそぉ」
ユキが人にあげるつもりだった「おからドーナツ」を出してきたので二人でそれを食べて見せたら、警戒しながら寄って来ました。
普段なら飛びついて欲しがるのに、野生獣のように警戒しています。
千切って少し投げ与え、助手席のシートの上に置いても警戒して....
かなり近寄ってきたのに乗車しません。焦らず根気づよくおびき寄せ、飛びついて首輪を掴もうという衝動を抑え、運転席から助手席に体を倒してドーナツを手渡してやりながら、そぉーっと撫でるようにゆっくり首輪を掴み、やっと長い戦いに決着がつきました。
リードをつけて「乗れ」というと直ぐに乗りましたが、臭いのなんのって。
腐ったスルメのような強烈な悪臭が、くまの体に染み付いていました。
今の時期、川辺には溯上したサケの死骸があるので、その臭い?
酷い悪臭、風呂に入れてたっぷりシャンプーをつけて顔まで
しっかり2度洗いました。
それにしても臭かったぁ~。